合格体験記
Class of 2005の H・M さん


【留学目的】
将来的に国連などの国際機関で働きたいと思って民間企業を退職しました。国連を目指すのならどういうルートであれ、最低限「大学院卒業」である必要があり、それが僕の第一の留学目的です。また海外の大学院に留学した方が、同じような目標を持った人と話ができるチャンスがあると思ったのも理由です。

【志望校選定と出願校】
僕は学部時代イギリスを専門とする研究室にいて、短期の語学留学などもしたため、留学先をイギリスにするかアメリカにするかで、まず迷いました。基本的に、イギリスの大学院は1年で終了し、僕は「環境」について勉強したいと思っていたもののきちんと大学で勉強したことがなかったため、1年ではあっという間に終わってしまうと感じました。しっかり勉強するためにも、2年のプログラムが基本であるアメリカの方を選びました。

もう一つの理由は、日本やイギリスの大学院は学部時代と大学院の専攻の関連性を問われるということです。僕は興味はあるものの、環境についてきちんと勉強しておらず、また社会人の時も特に環境に特化した職歴を積んだわけでもなく、そういった「キャリアの方向転換」をしたい人にとっては、学部時代の専攻をあまり問わないアメリカの大学院はすごくフレキシブルだと思います。

国連をめざす人の多くは、国際関係論を専攻として大学院留学すると思います。ただ、僕も大学時代に国際関係論をやった一人として、「広く浅く」はよいけど、結局「自分の専門は何だろう?」と思ったこともあり、今回の留学では「環境」という具体的な専門性が身につくような学校を探そうと思いました。

僕は会社勤めの際にドイツで2年生活したこともあり、外国に長期間滞在することに不安はありませんでした。そのため、学校選びはひたすら「環境について優れた大学院プログラムがあること」だけを基準に行いました。

結局、3校に出願し2校合格し、その片方であるSPEAに決めました。ただ今思えば、かなりのチャレンジャーだったと思います。3校というのは少ないと思うし、その3校ともいわゆる上位校のみで、すべり止めのような出願をしませんでした。

会社を退社したあと実家熊本に戻って留学準備をし、周りに大学院留学を目指す人などいなかったこともあって、すごく情報に乏しかった気がします。留学が決まったあとで、ネットの留学サイトなどで「普通は5校以上は出願する」とか「すべり止め的出願をした方がよい」ということを知りました。留学準備中に同じような境遇にある人を見つけて情報交換することは、とても重要だと思いますね。

【レジュメ】
職歴を中心に書きました。エッセイにも言えますが、僕の社会人経験はMPAから程遠いので、なるべく関連づけるように書きました。

【エッセイ】
出願にあたって一番気をつけて時間をかけたのはエッセイだったと思います。大学院留学すると話すと、会社時代の友人や大学の友だち、誰からも「MBA留学するの?」と勘違いされました。メーカーで海外マーケティングをやっていたのにMPAで行政学をめざすのは完全な方向転換のため(多分、そんな人普通いないでしょうね、笑)、いかにそれを関連づけて不利に受け取られないように書くか、細心の注意を払って内容を考えました。

英語で文章を書くこと自体は、仕事でも日常的にやっていたので、添削サービス等は使いませんでした。

【推薦状】
受験した3校とも推薦状3通だったので、会社の上司2人+卒論でお世話になった大学の教授1人にお願いしました。大学の先生は日ごろから推薦状を書くことに慣れてらっしゃり、書いてもらいたいことを簡単にお伝えして、あとはお任せでした。ただ会社の上司2人は、英語に問題はないものの、多忙であり、また推薦状を書いたことがなかったため、ある程度こっちで原稿を作ってお願いしました。

何よりも、こっちからお願いするわけだし、早めに連絡を取ることが一番重要だと思います。お願いする3人が東京・大阪など離れたところにいたため、出願の3−4ヶ月前にメールで早めにその旨を連絡しました。

【TOEFL/GRE準備】
会社を6月末に退社し、そこから大学院の情報収集を始め12月には出願を終えたので、半年間の短期決戦だったと思います。運良く、GREは1ヶ月勉強し力試しに8月に受験したら、予想外に高得点だったので、そこでGREの勉強はやめました。

TOEFLは7、9、11月と3回受けましたが、毎回熊本から大阪に飛行機に乗って受験しに行き、お金と時間の面から、「大阪・東京に住んでる人はラクでいいだろうな〜」ってうらやましかったです(笑)。

合格者を決めるにあたって、大学院側がGREやTOEFLのスコアをどの程度見ているのかは良く分かりません。足きり程度なのかもしれません。ただ僕は、学部の専攻・職歴とMPAとの関連性が他の出願者に比べて絶対的にハンデがあると思っていたので、TOEFLもGREもできる限り高得点を取るようにしました。TOEFLは7月の時点で260を超えたのですが、もう少しアップさせたいと思い受験を続けました。

【キャンパスビジット】
「学校を前もって見ておく」という考えは頭にもよぎりませんでした(笑)。お金の節約もあり現地には行きませんでしたが、可能であれば、知り合いを作り雰囲気を知るためにも有効だと思います。特にご家族連れで留学される方は、一度町の感じを見てみるのはすごく意味があるでしょうね。

【その他】
繰り返しになりますが、結果として、僕には学部・職歴とMPAでの環境の専門に関連がなくとも、無事に合格でき大学院留学できたので、アメリカの懐は深いな(笑)と感じます。また、2年間しっかり勉強したことで、卒業した今は「環境という専門性がしっかり身についた」と自信もつきました。その点でも、イギリスの1年ではなくアメリカの2年留学という判断もよかったのかな?と思います。

僕のように、それまでのキャリアから完全に方向転換して第二のステップに進むべく大学院留学を志す方は、多くはなくともいらっしゃるんじゃないかと思います。アメリカはそんな人にもたくさんチャンスを与えてくれますので、是非とも頑張ってほしいと心から思います。